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Porsche 964 Archives Vol.1 2011.3.10

既に発売から20年を数える964ですが、未だにその人気は衰えません。
インタークルーでも数多くの964を扱ってまいりましたので、その魅力については理解出来ます。
実際に私共スタッフも所有しており、リアルなインプレッションをお伝え出来るかと思います。
空冷である事、RRポルシェらしいスタイリングである事は964の最大の魅力かとは思いますが、
その他にも、このページでいわゆる「総括」が出来れば、お客様の車選びやメンテナンスのお手伝いが出来るのではと考え、不定期連載企画として、このページをご用意しました。
記事についてはこれからも追加していきますので、お楽しみに。


ポルシェ964Carrera2 ミントグリーン

964の系譜

1989年:カレラ4
1990年:カレラ2
1991年:911 Turbo
1992年:カレラ RS
1992年:カレラ RS3.8
1993年:911 Turbo 3.6

964 カレラ2/4 Data

型式 M64/01,02
エンジン形式 空冷水平対向6気筒 縦置きSOHC
総排気量 3600cc
最高出力 250hp/6,100rpm
最大トルク 31.6kgm/4,800rpm
変速機 5速MT/Tip(カレラ2) 5速MT(カレラ4)
サスペンション F:マクファーソン・ストラット/R:セミトレーリングアーム
ホイールサイズ 6/8J×16
タイヤサイズ F:205/55ZR16 R:255/50ZR16
車両重量 1,350kg(カレラ2) 1,450kg(カレラ4)

964 インプレッション

964は、その丁度良いサイズからくる取り回しの良さが最大の魅力です。現在の視点で見るとたいへん小さなボディにパワフルなエンジン。高回転の伸びもあり、回して楽しいクルマでもあります。
特に993からひじょうに軽くなったパワステと比較すると、ハンドルの適度な重さも好ましい特徴です。スパルタンで、非日常を十二分に味わえるクルマであると言えるでしょう。
もちろん製造年を考えますと、まったくノーメンテで乗れるクルマではありませんので、ショップのサポートも含め手間を掛ける必要はありますが、それだけの価値はあるポルシェであると言えます。

964のメンテナンス

【エンジン】
基本的には非常に丈夫なエンジンですので、本体のトラブルはあまり多くありません。
通常のメンテナンスを怠らなければ、オーバーホールが必要となるケースは稀でしょう。
定期的に点検・交換が必要と思われる箇所は、エンジンオイル/ブレーキフルード/オルタネーターVベルト/オイルフィルター/ミッションオイル(ATフルード)/プラグ交換/フューエルフィルター/ファンベルト/エアクリーナー/コンプレッサーベルト 等々となります。
ポルシェ964エンジンルーム
【オーナーご自身がチェック出来る箇所】
オイルの量・滲み。ファンベルトの緩み。
サスペンションのへたり(ゴツゴツしてきたり、音が気になるといった乗り心地の変化)等。

964のトラブル

発売から20年を過ぎているモデルであることを考えれば、経年劣化等の、一般の点検では問題にならなかったような部分にも問題が出る可能性があります。
ただし日常のメンテナンスをきちんとされてきた個体であれば、大きなトラブルになる事はあまり無いと言えるでしょう。(基本的に丈夫なクルマであると言えます)
以下に出やすいトラブルを、例を挙げてご紹介します。

【オイル漏れ】
一番事例が多い症状と言えるでしょう。
本体からのもの、オイルホースの劣化によりオイルが滲んだもの、シールやパッキンからのもの等が考えられますが、エンジンの外観からのチェックを常日頃から怠らないことが重要です。
通しボルトのOリングからオイルが漏れると、エンジンを全てばらさないと交換できません。オーバーホールが必要となり、着脱料金を含めたいへん大きな出費となります。
(もちろんオーバーホールによってエンジンは見違えるように生まれ変わりますが)
とにかくエンジン回りからオイルが漏れている場合には、弊社を含むポルシェ専門ショップへ持ち込む事をお勧めします。
用意が出来次第、写真もアップしたいと思います。
【ノイズ】
・タペット音(壁際などを走っているとカチカチという音がはっきり聞こえます)
・エンジンが冷えている時のベルト鳴き(ベルトセンサーのローラーベアリングの焼きつき)
・ブロアファン(ベアリング部分の劣化。虫の鳴き声の様な音がします。)
【エアコン】
エアコンもトラブルの多い箇所であると言えます。
コンプレッサーの音鳴り等に気を付けていただきたいと思います。
メンテナンスをしてきたと思っていても、ガスのみの交換でオイルを入れていない等の対応をとられていた場合には要注意です。
交換の際は、リビルド品は品質の良くない物が出回っておりますので不安が残ります(純正ならOKですが…)。
利きが悪い、音鳴りが酷いなど気になった場合には、すぐに私共専門店に持ち込んで頂きたいと思います。

メンテナンス事例
エアコン周りを総交換した事例をご紹介いたします。
コンプレッサーの焼きつきにより、ライン関係を含め全交換、リフレッシュとなりました。
上記したように、ガスが抜けた時にガスのみを補充するオーナー様が多いのですが、その際どうしてもコンプレッサーのオイルが抜けていきます。
964の年式を考えるとコンプレッサーのある程度の劣化は避けられませんが、ガス、オイル、リキッドタンク等のこまめなメンテナンスにより、最小限の出費で維持する事は可能です。

他にもリキッドタンク、エクスパンションバルブ、エバポレーター(穴があいているケースがあります)の交換もお勧めしたいのですが、エバポレーター等は交換にかなり手間取りますので、どうしても工賃が高くなってしまう作業になります。
しかしながら、今回の事例の様な全交換となりますと、簡単に100万円コース!!となってしまいますから、きちんとメンテナンスをしてあげる事の重要性はお分かりいただけるのではないかと思います。

Porsche 964 エアコン メンテナンス Porsche 964 エアコン メンテナンス Porsche 964 エアコン メンテナンス Porsche 964 エアコン メンテナンス Porsche 964 エアコン メンテナンス Porsche 964 エアコン メンテナンス

【その他】
・オルタネータのベアリング/ファンのハブベアリング等にガタが来ているケースも。
・ガソリンラインホースが硬化しており、かしめからいつ漏れてもおかしくないケースがあります。
他にも樹脂、ゴム部分はどうしても劣化しやすいので、チェックが必要でしょう。
・カムシャフトのキズ:材質の問題かもしれませんが、よくキズが入る部分です。状態が悪い場合は交換になります。
・ディストリビューターのベルト切れ:予兆が無く突然切れるので厄介です。ここも定期的なチェックが必要です。
【サスペンション】
サスペンションの劣化はオーナーご自身も気づかないことが多く、かなり酷い状態で乗っておられる方も多く見られます。交換により乗り味が劇的に変わりますので、スポーツカーなのだからこのくらい硬い乗り味なのはあたり前、などと思ってらっしゃる方は、ぜひ一度専門ショップでのチェックをお勧めします。
【ブレーキ】
センサーがついてからの対処でOKですが、パッド交換の2回に一回はローターの研磨、もしくは交換が基本となります。

964 パーツ交換

インタークルーでは、基本的には消耗品を含め、純正品をお勧めしておりますが、パーツによっては純正品以外の選択肢をお勧めするケースもございます。実例を挙げてご紹介いたします。

サスペンション:インタークルーでは、ビルシュタインをお勧めします。グレードにもよりますが、価格的なメリットもありますし、なによりオーバーホールが可能な点が大きなメリットです。
一本当たり10,000円〜15,000円程度でオーバーホール可能ですので、ランニングコストが大幅に軽減できます。
これはあくまで一例ですので、今後このページで様々なパーツ・具体例をご紹介していこうかと思います。
【生産中止パーツについて】
現在の所、欠品パーツはテールランプのみです。

964 ユーズドカーの選び方・注意点

カレラ2/4でのトラブルの頻度はあまり変わりません。故にどちらを選ぶかは好みで良いでしょう。
何より、メンテナンス時に於けるパーツ等の交換履歴が残っている車体をお勧めします。
前記しましたように、例えばエアコンのメンテナンス等でも、コンプレッサーのガスのみを交換しオイルを入れていないなど、細かくフォローされてきた個体かどうかを見極める目安となるからです。

もちろんきちんと維持されてきた程度の良い車体は相場的には割高と感じられるかもしれませんが、後々のトラブルが起こる可能性を考えれば、結果的には割安であるとも言えるでしょう。

最低限のチェック項目としては、エンジン回りのオイルの滲みやエアコンの状態くらいでしょうか。

また基本的にポルシェはヤレの少ない丈夫なボディですから、走行距離よりは個体の状態や履歴の有無を気になさった方が良いでしょう。

964ギャラリー